(がん関連情報)胸部のX線写真

 胸部検診のX線写真は、間接撮影という方法で撮られる。これは通常のX線写真とは違う撮影法である。

 通常のX線撮影は直接撮影と呼ばれる。これは、体を透過したX線によってできる像をフィルムに直接写し出す方法である。したがって、この写真は実物大である。

 これに対して間接撮影は、体を透過したX線によってできる像を一度別の画面に映し、その像をカメラによって撮影する。一度別の場所に映したものを撮りなおすから、間接撮影と呼ばれる。

 デジカメではない通常のカメラで撮る写真のようにロール状に巻かれたフィルムにつぎつぎと撮影する。このロール状のフィルム1本で、200から300人分の写真を撮る。つまり、間接撮影は集団検診用の撮影法である。

 ロール状のフィルムに撮られた間接写真は、縦横10cm程度の大きさなので、実物大の直接X線写真よりも、かなり小さい。その小さくなって、かつコントラストを強調した分、肺にできたカゲが際立ち、小さくてもカゲを見つけやすくなる。

 通常のX線写真でははっきりしないような小さなカゲが、検診のX線写真では、むしろはっきり見えるのである。だから、NMさんの肺の小さなカゲが検診で見つかったことは、まったく不思議なことではない。

 (今回は、かなり専門的な難しい話でした。しかし、要するに、胸部のX線検診を受けることは有用で、それで異常があるとされた場合には専門医にきちんと見てもらうべきということです。)

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