がん友(MYさんの場合)~生理とは違う出血

 MYさんは、最近、生理の量と日数が増えているような状態が気になっていた。ところが、今回は生理ではなく、明らかな出血だった。

 そのころMYさんは、ひどい肩こりを一回の治療で治してくれた鍼灸師を信頼し、ときどき治療を受けに行っていた。その鍼灸師に出血のことを相談してみることにした。
「先生、婦人科のことですが相談に乗っていただけますか?」

「構わないよ」
 鍼灸師は答えた。
「で、どんなこと?」

「生理とは違う出血のようなんです」
 MYさんは鍼灸師に尋ねた。
「生理が増えたような気がしてたんですが、今度はずっと続いているんです。どう思いますか?」

「女性の体は微妙だからね。生理が増えたようだと思うんなら、そのままもう少し様子を見ればいいんじゃないか」
 その鍼灸師は簡単に答えた。

 MYさんは、その一言で安心しようとした。

 しかし、その後も出血は完全に止まる気配なく断続していた。明らかに異常な出血に気づいてからすでに5か月が経っていた。

 やはり、MYさんは近くの医師の診察を受けに行くことにした。
「よくまあ、ここまで放って置いたね。これはすぐにでも入院して治療しなきゃあならないよ。産婦人科に紹介状を書くからね」

 MYさんは、その医師がどなりながら書いてくれた紹介状とともに、総合病院の産婦人科へ救急車で向かった。

 もしかするとがんかもしれない。MYさんには、以前からその思いがあった。だからこそ、婦人科の診察を避けていたともいえる。がんという言葉を聞きたくなかったから、鍼灸師に相談したのかもしれない。

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