(がん関連情報)~乳がんの自覚症状

 乳がんは、からだの表面近くにできるため、しこりを触れることが発見の動機となることが多い。したがって、乳がんの最初の自覚症状は乳房のしこりである。もちろん、しこりをつくる前の状態の乳がんは、なにも自覚症状がない。

 乳がんは乳管にできるがんが多いので、乳汁を分泌する乳腺の力が残っているような状態では、乳管ががんで完全にふさがれる直前の状態になると、ときどきせき止められた分泌物が乳頭から出るため、乳頭からの分泌物が増えたと感じることがあるかもしれない。

 あるいは、乳管にできたがんからの出血があれば、乳頭からの分泌物に血が混じることがあるかもしれない。したがって、乳頭からの異常な分泌物があった時には、精密検査を受けるのがいい。とくに赤い色のついた分泌物があった時には、たとえしこりもなにもなくても要注意である。

 乳がんが大きくなると、がん細胞がリンパ管や血管の中に入り込んでいく。乳がんでは、最初にリンパ管の中に入り込んで広がるものが多いので、周囲のリンパ節に転移することが多い。

 また、がん細胞は正常な組織の中にもしみ込むように入り込んで広がるが、大きくなった乳がんでは、乳房全体にがんが広がり、乳房全体が赤く腫れあがってくることがある。この時点では、リンパ管の中にもがんが広く入り込んでいる。したがって、乳房の周囲の皮膚にも赤みが広がっていることが多い。この状態の乳がんを炎症性乳がんという。かなり進んだ状態の乳がんであり、痛みも強い。

 SIさんの乳がんが、まさにこれであった。痛みの加わった乳がんは、いずれにしても進行したがんである。
 また、皮膚のすぐ下にできた乳がんがどんどん大きくなり、乳房の皮膚を破って表面にがんが顔を出してくることもある。これは、以前よく見られた乳がんである。そこまで放って置くことは、今では極めてまれなことであろう。

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • がん免疫療法

    Excerpt: がん免疫療法の情報 Weblog: がん免疫療法 racked: 2011-12-20 15:56