がん友(MYさんの場合)~新しい「がん友(とも)」

 今回の入院で増えたMYさんの「がん友(とも)」のひとりに、MIさんがいる。

 MIさんは、MYさんが点滴治療を続けていた時、乳がん手術後の治療のため大学病院に入院していた。そして、治療のためにいた部屋からもとの病室にもどる途中、たまたまMYさんの部屋にMIさんが移ってきて、隣同士になった。
 
 MIさんが声をかけてきた。
「私は、病気のせいで足が思うように動かせません。もしかしてお世話になるようなことがあるかも知れません。その時はよろしくお願いします」

 MYさんも同じだった。痛みは薄らいだものの、左腕はいうことはきかない。

 MYさんはMIさんにいった。
「私も同じようなものです。私はがんのせいで左腕が自分のもののようではではないんです。これまでは痛みもあったんですが、それはよくなりました。でも、むくみとしびれが残っていて、ダメなんです」

 MIさんはすぐに言葉を返した。
「そうですか。おたがいさまですね。私は、ギランバレー症候群という病気になって、それ以来、この状態が続いています。その時、最悪の時は意識もうろうの状態になって、生死の境をさまよったんです。そこからはなんとか回復しましたが、まだ右足が不自由で杖を離せません」

 ギランバレー症候群とは、原因不明の神経疾患である。とつぜん、足先からマヒが始まり、次第にマヒが上に登ってくる。そして、最悪の場合、呼吸筋がマヒして命を落とす。ただし、運が良ければ、時間とともにマヒは軽快し、まったくもとの状態に戻ることもある。

 MIさんも、一度死の淵をさまよったが、なんとか生還できた。しかし、右足のマヒが残った。

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック