がん友(MYさんの場合)~新しい「がん友(とも)」の入院理由

 MYさんは尋ねた。
「それで今はなんのために入院してるんですか?」

 MIさんは答えた。
「じつはその後、乳がんになってしまったんです。そして手術を受け、その後の抗がん剤の治療中なんです」

 MYさんは、大変な病気を患って、自分は世界中で一番つらい思いを余儀なくされていると思っていたが、MIさんはそれどころではない。ベッドに横になったまま、二人は遅くまで話していた。

 MIさんは翌日元の部屋に移っていったが、それ以来ずっと一番の「がん友(とも)」である。

 MIさんは、この後、放射線治療を受けることになった。そして、なんとその治療中に、今度はMYさんと同じ子宮がんが発見された。幸いにも、子宮がんは比較的早期で手術だけで治った。

 それにしても大変な病気をひとりで三つも抱え込むとは、MYさんにとってまったく信じられないことだった。MYさんにとって、がんにならなければこういう出会いはあり得なかった。

 MYさんは、がんになったからこそ、人との本当の出会いができたと感じている。MYさんも、がんになって、むしろよかったと思っているひとりだ。

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。

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