がんとの長いつきあい(KGさんの場合)~前立腺がんの手術へ

 前立腺がんの治療方針は、年齢と腫瘍の大きさ、およびグリソンスコアによって決められる。

 KGさんは69歳なので、平均余命は15年である。つまり、このままなにもなければ、平均であと15年は生きられる。これだけの余命があるということは、当然ながら、がんを完全に治す価値がある。

 KGさんの前立腺がんは検診で発見され、あきらかなしこりがあるわけではない。そして、グリソンスコアは7点。最も普通の前立腺がんと考えられた。つまり、おとなしいわけでも悪性すぎるわけでもない。この場合、完全に治すには手術が最適の治療法である。

 担当医はKGさんに言った。

「CTではリンパ節にも肝臓にも転移はまったくみつかりませんでした。ですから、前立腺を切り取る手術をすれば治るでしょう。手術のあと、しばらく尿道に管を入れたままにする必要があります。これが少しつらいかも知れません。でも、一時的なものです。よろしいですか?」

 KGさんは、がんは手術で治すのが一番と考えていたので、担当医の手術という提案を全面的に受け入れた。

「すべてお任せします。よろしくお願いします」

 こうしてKGさんには、前立腺の全摘術が行われることになった。

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