がんとの長いつきあい(KGさんの場合)~経過観察の意味

 経過観察というのは、現在はほとんど問題がなくても、将来悪くなる可能性があると思われる時に、実際にその病気が悪化したとしても、すぐに対応できるよう様子を見る場合に使われる医師の言葉である。

 前立腺がんでも、グリソンスコアが6以下の場合、治療をせずに様子を見るという選択肢のあることを書いた。これも経過観察であり、とくにがんと分かっていながら治療をあえて行わずに経過観察をするということから、積極的経過観察といわれる。

 前立腺がんの治療法のひとつとして積極的経過観察という方法があるともいえる。つまり、問題になるような変化が起こるまで何もせず様子を見る方法である。これは、現在、悪性度の低い前立腺がん、つまりおとなしい前立腺がんに対する方法として第一に考えるべき方法である。

 KGさんの奥さんの場合のように、肺がんなど重大な病気の可能性を完全に否定できないような時、病巣が最悪の予想通りの変化を起こし始めた場合に、それを早期に発見できるよう様子を見るという意味で使う。

 つまり、がん検診後の経過観察という言葉は、患者にとって、どちらかといえば悪いことが起こる可能性があるという意味で使われている言葉と考えていい。

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