がんとの長いつきあい(KGさんの場合)~ホルモン剤終了後も続く更年期症状

 KGさんにとって、ホルモン療法の終了は、更年期の症状のようないやな症状とのお別れのはずだった。ところが、ホルモン剤を飲んでいたときと比べれば少しは和らいだと言えるかもしれないが、とつぜん感じる顔面のほてりや動悸はなくならかった。

 KGさんにとって、なくなるはずの症状の続いていることはたまらないことだった。眠れない日は同じように続いていた。
 
 KGさんは、外来診察の日に主治医に言った。

「先生、ホルモン剤を止めればほてりや動悸がなくなるはずだったと思うんですが、変わりないんですよ。どうしたらいいでしょうか?」

 主治医は答えた。

「そう。それなら、またホルモン剤を飲めばいいよ」

 KGさんにとって信じられない言葉だった。更年期症状と同じ症状だから、ホルモン剤によって起こっている症状だと主治医が言った。だから、我慢するしかないと。

 KGさんは、主治医に言われる通りに我慢してホルモン剤を飲み続けてきた。ただ、どうしても我慢できなくなって、7年が経ったところで止めることを主治医に頼んだ。そして、主治医は了解して止めることになったのだ。

 それなのに簡単にまた飲めばいいと言う。この言葉はKGさんには信じられないものだった。

 KGさんは主治医に言った。

「先生、私はもうホルモン剤を飲むつもりはありません。その必要がないと先生もおっしゃられたと思います。ホルモン剤を飲むと、もっと更年期症状がひどくなると思います」

 これを聞いた主治医の答えは、やはり簡単なものだった。

「そうか、それなら飲まなくていいと思う」

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