もう一度歩きたい(KKさんの場合)~手術へ

 引き続いて行われた検査で、やはり腎臓には異常がなく、肝臓や肺などほかの場所への転移も見つからなかった。したがって、すぐに手術が行われることになった。

 尿管がんの手術は尿管だけを切り取るのではなく、尿管をそのまわりの組織を切り取り、同時に同じ側の腎臓も摘出する。

 尿管のなくなった腎臓は、そこから出た尿を膀胱に輸送する道が途絶えることになるので、存在の意味がなくなる。それに、人間には片方の腎臓があれば命に危険はない。したがって、KKさんの右側の腎臓も合わせて取り出された。

 右の尿管と腎臓を切り取る手術は、KKさんが予想したほど苦しい手術ではなかった。

 手術の傷自体は、右側の腹部を背中からななめ下方のわき腹に向かう大きなものだったが、手術の翌日には食事が摂れたし、傷の痛みは痛み止めによって通常の姿勢でいる分にはほとんど感じないですんだ。

「KKさん、手術は無事にすみました。あとは手術で取りだしたものの検査の結果がどうなるかですね」

 KKさんは、とりあえずありがとうございましたと担当医に礼を言った。

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。

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