がんなんて本当?(KWさんの場合)~がんと今後のこと

 もうひとつKWさんには気がかりがある。障害を持つ子のことである。がんによって自分が先に命を失うことになると、その後、その子は一人で生きていかなければならない。それが最も心配である。

 しかし、KWさんはあえてそのことも考えないようにしている。自分の死後のことを考えても、自分ではどうしようもないと割り切っているからである。KWさんは、がんに対しても同じように、考えても仕方のないことは考えない。

 自分のがんは、自分が知らないうちに肺にまで転移を起こしていた。何も自覚症状がないのに、である。現在も症状はまったくなく、以前と同じだ。

 「ということは、何も考える必要はない」とKWさんは思う。症状がなければ、自分にとって病気と考えなくてはならないものは何もない。つまりKWさんにとって、今、がんはないと同じことなのだ。だから、考える必要がない。

 もちろん、腎臓の手術を受けたという事実は認める。そして、肺のX線写真を見れば小さいなカゲは間違いなく見える。だから、治療が必要と言われれば、それは受けて行くしかないと思う。

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。

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