家族の絆(TNさんの場合)~食道がんの精密検査

 TNさんは、食道がんの広がりの程度について、詳しく検査を受けることになった。

 CT検査で肺や肝臓、そして脳に転移があるかどうかが調べられたが、それらには明らかな転移は見つからなかった。

 しかし、そのCT検査で、食道のまわりのリンパ節が腫れているように見えた。これががんの転移によるものかどうかを調べるには、MRIやPETによる検査が必要とされた。

 MRIは、核磁気共鳴装置という強い磁場を発生する装置を使ってがんの診断などを行うものである。PETは、がんなどで陽電子の放出が増えることを利用して、その診断を行う。

 いずれも、せまい検査室の中に入らなければならない。

 TNさんは、閉所恐怖症だった。そのため、いずれの検査も受けることができなかった。したがって、食道のまわりのリンパ節の腫れについては、正確な診断を行うことができなかった。

 しかし、転移であることは間違いないだろうと思われ、その数もひとつに限らず複数あると考えられた。

 複数のリンパ節転移があるということは、かなり進んだ食道がんである。先に書いたとおり、手術をしても取りきれないことが多い。つまり、再発の可能性が高いのである。

 手術を行うかどうか、もっとも悩まされる状態のがんである。

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