家族の絆(TNさんの場合)~手術の後の放射線治療

 そのころ、手術で摘出した食道がんとリンパ節の転移の状態についての検査結果が報告された。

 見た目にはがんは取りきれていた。ただ、リンパ節の転移が予想以上に多かった。小さくなったリンパ節にも、がん細胞がまだ残っていた。

 胸の中や頚部の取りきれなかった小さなリンパ節にがん細胞が生き残っていた時、それを死滅させるには放射線治療がいい。したがってTNさんには、抗がん剤ではなく、放射線治療を追加することになった。

 首の下部から胸部にかけて、T字形のやや大きな赤枠が書かれた。その部位が、放射線を照射する部位である。

 首の照射部は、取りきれなかったリンパ節を含む部位、胸部の照射部は、もともと食道があった場所であり、そのまわりにあったリンパ節を含む部位である。この範囲にがん細胞が残っている可能性があるので、そこに放射線をかける。

 放射線治療自体は、痛くもなんともなかった。月曜から金曜まで毎日、放射線治療室に通った。4週間続けられたが、時間はあっという間に過ぎた。

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