手術はイヤ(THさんの場合)~CT写真の結果

 左の背中の痛みの原因になる内臓の病気で多いのは、膵臓や左の腎臓の病気である。

 いずれもがんを第一に考える。ただ、腎臓がんでは、よほど大きくならないと痛みは出ない。膵臓がんでも、それなりの大きさにならないと痛みは出ない。

 もちろん、膵臓がん以外でも痛みの出ることはあるが、がん以外では慢性膵炎が原因になること多いので、膵液が分泌される食後に痛みの出ることが多い。つまり、慢性膵炎では痛みと食事が密接に関係する。

 CT写真を見ると、やはり膵臓の最も奥のほうにしこりができていた。膵臓は、タンパクを消化する膵液を分泌する。その膵液は膵管を通り、肝臓から分泌され胆管を通ってくる胆汁と一緒になって十二指腸に注ぐ。

 膵臓が十二指腸に接する部分を膵臓の頭、膵頭部という。それに対して、十二指腸から離れた膵臓の中心部分を膵体部といい、さらに最も離れた部分を膵尾部という。

 この膵尾部にできた病変は症状が出にくい。とくにがんの場合は、まったく症状がない。がんがある程度大きくなって、膵臓のまわりに影響が及ぶと痛みが出てくる。つまり、痛みの出た膵臓がんは、かなり進んだがんである。THさんのがんは、膵尾部にできた進行がんだった。

「THさん、膵臓の病気です。手術を含めて、治療を考えてもらうことになると思いますから、消化器外科に紹介状を書きます。それを持って、すぐに病院へ行ってください」

*このブログが「がんになって分かったこと」(文芸社)という本になっています。読んでみてください。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック