サルビアの会6月家族会(その2)

 8年前にご主人を腎臓がんで亡くしたSSさんは言います。

「主人は、腎臓がんの手術を受けたんですが、そのあと脳に転移が見つかったんです。でも、手術以外にがんの治療はほとんど受けませんでした」

「点滴治療を一度だけやったんです。ですが、吐き気の副作用がひどかったので、主治医の先生もそれ以上やろうとは言いませんでした。なので、抗がん剤治療のつらい思いはそれ以上しなくてすんだんです。幸いと言えば、それが一番でしょうか」

 SSさんは続けます。

「かかりつけの先生は往診をしませんでしたので、最後の時は近くの病院を紹介してくださいました。でも、主人は家に帰りたいと言い続けていました。私が病院から帰ろうとすると、どこへ行くと聞くんです。つらかったですね」

「ちょっと家に行ってくると言って帰るんですが、必ず主人は夜中にベッドから抜け出して病院の廊下をウロウロするんです。どうしてもおさまらないと、病院から呼び出されたこともたびたびありました」

「急いで病院に行くと、ナースステーションで主人は車いすにくくりつけられていました。家に帰ると騒ぐので、しかたなくこうしていますということでした。よほど家がよかったんですね。夫を家に帰してあげられなかったことが一番の悔やみです」

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