サルビアの会11月家族会(その2)

 がんの患者も家族も、ワラにもすがる思いで、抗がん剤治療を受ける。

 抗生剤は病原菌を殺すが、かならずしもすべての菌をころさなくても、われわれのからだが持つ抵抗力が働いて、菌を全滅させる。

 もちろん抗がん剤もすべてのがん細胞を殺せるわけではない。だから問題なのである。がん細胞は、少しでも生き残れば、それがかならず増えてくる。

 つまり、がんの治療はがん細胞を絶滅させなければ、かならず再発するのである。がん細胞を根絶やしにするには手術が一番だし、放射線治療も同じ効果が期待できる。

 ただ最近では、分子標的治療といって、がん細胞の増殖に関わる部分を完全にブロックし、がん細胞の息の根を止めることのできる治療薬ができた。

 その治療薬の標的になる部分を、がん細胞が持っているかどうかがカギになる。現在、それを遺伝子レベルで探す大変な努力が続けられている。

 そして、いくつかの遺伝子の中の物質が見つかり、それを持っているがん細胞に効果のある薬ができている。

 それが分子標的治療薬である。そのように、すべてのがんについて少しづつ本当に効く抗がん剤が開発され始めている。

 抗がん剤は殺人剤などと言われてしまう現状を早く乗り越えられればいいと思う。それが、患者にとってだけでなく、医療者にとっても最も重要なことだと思う。

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