どうして私が胃がんに?(UEさんの場合)~いままでにない便秘

 UEさん(41歳)は、最近、便秘気味なのが気になっていた。いままで、UEさんは便秘で悩むことなどなかったからだ。

 まもなく、おなかが張って気持ちも悪くなってきた。UEさんは、便秘ってこんなに不愉快なものなのかとつくづく思った。それにしても、少し食べるとすぐにおなかがいっぱいになって吐き気も催す。

 このことをご主人に話すと、ご主人は言った。

「なにか大変な病気かもしれないよ。すぐに病院へ行ったほうがいいよ」

「そうね」とUEさんは答えて、翌日、近くの病院を訪ねた。

 UEさんは担当医に言った。

「先生、私はいままで便秘で苦しんだことはありません。ところが、こんどは違うんです。もう、数週間続いています。そして、最近は、食事を摂ると気持ちが悪くなるんです。このあたりです」

 UEさんはそう言うと、胃のあたりに手を持っていった。

 担当医はUEさんが言うのを聞いて、答えた。

「とにかく、おなかを見せていただきましょう。そちらのベッドへどうぞ。膝を曲げたままで、おなかを出してください」

 UEさんは、担当医に言われた通り、膝を立てて横になり、おなかを出した。

 担当医は、最初に聴診器、つぎにその手をUEさんのおなかに当てて、ところどころ押しながら言った。

「押されたところが痛くはありませんか?」

 UEさんは答えた。

「痛くありません」

 担当医は、胃のあたりを押しながら言った。

「ここはどうですか?気持ち悪くはないですか?」

 UEさんは、吐きそうになるのをこらえながら言った。

「気持ち悪いです。吐きそうです」

*このブログが「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」(文芸社)という本になっています。読んでみてください。

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