どうして私が胃がんに?(UEさんの場合)~内視鏡検査を受けて

 UEさんは、内視鏡検査は初めてだった。しかし、検査医の腕がよかったからなのか、のどの麻酔がよく効いて、ひどい吐き気を感じることなく検査は進められた。

 検査を始めてから少しのところで、検査医は言った。

「胃の出口とその近くのところが狭くなっています。このために食べたものの通りが悪くなっているんです。ここから、一部をつまみ取って検査にまわします。それで診断がつきます。検査の結果が出るまでに10日ほどかかります」

 UEさんにとって初めての内視鏡検査は、大したことなく終わった。でも、検査医が言った「狭くなったところ」というのは、一体なんだろうとUEさんは思った。

 胃炎とか胃潰瘍なら、その場ですぐに言ってくれるんじゃないだろうか?そうじゃないから、検査の結果で診断がつくなんて言ったんじゃないのか?

 すると、やはりがんなのか?がんが胃を狭くするまでに育ったということは、かなり大きくなっているということか?

 UEさんの考えは、すべて悪い方へと向いて行った。そして、考えまいと思っても、すぐに頭の中は胃がんのことでいっぱいになった。

 胃がんか?大きくなった胃がんは、手術ができるのだろうか?手術ができないとなると、抗がん剤治療か?

 抗がん剤治療は、吐き気がしたり、髪の毛が抜けたり、白血球が減ったりと、いろんな副作用があると聞いているが、どんなものなんだろう。

 それがもし効かなかったらどうなるのか?考えは膨らみ、つきることがない。

 ご主人にそのことを話すと、ご主人は言った。

「考えてもキリがないよ。結果が出てから考えればいい」

 UEさんは答えた。

「そうね、私もそう思うの。でも、心配でしょうがないの」

*このブログが「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」(文芸社)という本になっています。読んでみてください。

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