どうして私が胃がんに?(UEさんの場合)~抗がん剤治療の開始

 UEさんには、現在、胃がんに最も効果があるとさているTS-1という飲み薬とシスプラチンという点滴剤を組み合わせた治療が行われることになった。


 UEさんとご主人を前にして、主治医は言った。

「この飲み薬は効きますが、副作用も相当なものがあります。まず、吐き気です。それに下痢です。もちろん、個人差はありますが、ひどいことが多いです。ですので、3週間飲んでいただいて、その後1週間休むというやり方でやろうと思います」

「もうひとつの点滴剤は腎臓に負担がかかるので、薬剤の点滴注射と同時に水分で薄める必要があるんです。ですので、その前後数日間続けて点滴をします。これも吐き気が出ますので、初めから吐き気止めを点滴の中に入れておきます」

「この点滴は4週間ごとにやります。効果が出ると同時に、血液中の白血球や血小板が減ってくる可能性がありますので、定期的に血液検査が必要になります。よろしいですか?」

 UEさんはひとつだけ質問した。

「分かりました。やってみないと分からないということですよね?ひとつだけお聞きしたいことがあります。髪の毛はどうなりますか?」

 主治医は答えた。

「少し抜けるかもしれません。でも、治療が終われば必ず元に戻ります」

 UEさんは納得した。ご主人も言った。

「やっぱり頑張るしかないね」

*このブログが「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」(文芸社)という本になっています。読んでみて下さい。

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