どうして私が胃がんに?(UEさんの場合)~初めての排便

 ご主人の病気は潰瘍性大腸炎だった。ストレスで悪化する。ただ、UEさんの介護が始まっても、幸いなことにまだご主人の病気が悪くなる気配はなかった。

 家に戻って1か月ほど経ったある日、UEさんが便意を催すというので、ご主人がオムツを見ると、なんと便が大量に出ていた。家に戻ってから初めてのことだった。

 ご主人はUEさんに言った。

「便が出たよ。貯まっていた分が全部出たみたいだ。訪問看護師さんが来たら、おなかの動き具合がどんな風か聞いてみよう。おなかは痛くない?」

 UEさんは答えた。

「おなかは少し痛い感じがする。腸が動いているのかしら?」

 そうこうするうちに訪問看護師が来た。ご主人が訪問看護師に言った。

「看護師さん、ずいぶんたくさんの便が出たんです。腸が動き始めたんでしょうか?診てください」

 訪問看護師は、UEさんのおなかに聴診器を当てながら言った。

「本当、動いてる。少しですが、腸の動いている音が聞こえます」

 ご主人はうれしそうに言った。

「じゃあ、鼻からの管を抜いてもらえますね?」

 UEさんも言った。

「私もずっと我慢してましたが、もうそろそろ限界なんです。管が鼻のあなに当たって痛いし、第一、顔の真ん中に管があるなんて許せないんです。先生に頼むと抜いてもらえますかしら?」

 訪問看護師は言った。

「そうですね、このあとすぐに先生に連絡します。それで考えてもらいましょう。あしたが先生の訪問の日ですよね」

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