サルビアの会7月患者会(その2)

 こうして話すうちに、保健師のKHさんが入ってきました。そして言います。

「そうですね。私も、死ぬならがんで死にたいです。実は、私の父はすい臓がんで死んだんです。その父に、私が治療をやめるように話しました」

「TS-1という抗がん剤を飲んでました。副作用が強い薬ですよね。飲んでいる間はひどい下痢が起こる薬です。母は、その下痢を見ていてもなにもできなかったようでした」

「それに、そのうちに貧血も進んできたようなんです。貧血が進むと動悸や息切れなどの症状が出ますよね。父は、それらの副作用を我慢して治療を続けていたんです」

「もともと我慢強い父だったんですが、その様子を見て私が我慢できなくなり抗がん剤の治療をやめるように説得したんです」

「すでに転移があり、腫瘍マーカーは4ケタというめちゃくちゃに高い数値でしたから、もう末期に近いがんでした」

「その状態のすい臓がんをTS-1で治療したからといって効果が期待できるはずはないと思いました。出るのは副作用ばかりです。だから、そのことを父に話したんです」

「でも私は、家で微妙な立場にいました。どういうことかと言うと、私は長女なのに家を出てしまって、両親の世話から遠ざかっていましたから、家族は私の言うことを素直に受け止めないような雰囲気になっていたんです」

「ですから、私の言うことを父が聞き入れてくれるか心配でしたが、父は分かってくれました。それで治療をやめると、副作用が消えましたから、元気になったんです」

「父はがんとたたかっていたのではなくて、抗がん剤の副作用とたたかっていたんです。結局、抗がん剤をやめることで、家族のみんなにそれがよく理解されたわけです」

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    Excerpt: 毎月第3土曜日は 茨城県古河市のがん患者の会に参加。 「がんなんかに負けてたまるか」~がん患者会の人たち Weblog: 開業保健師  みんなの“自分らしさ”を大切に racked: 2015-07-25 16:50