サルビアの会7月患者会(その4)

 TJさんが言います。

「私は放射線と抗がん剤の治療を受けたんですが、今、私の認識は甘かったと思っています。手術ができれば、がんを完全に治せるということを考えなかったんです」

「というか、主治医の先生が、私に考える余地を与えず抗がん剤治療と放射線治療をやってしまったというのが実際です」

「治療を終えて少しした時、私の親戚に医師がいるんですが、その彼が私に『どうしたんだい?手術が恐ろしかったのか?』なんて聞いたことがあったんです」

「その時には、どうしてそんなことを聞くんだろうと思っただけでしたが、先生の本を読んだ今思えば、なぜがんを治せる手術を受けなかったんだという質問だったということが理解できるんです」

 私が答えました。

「TJさん、この本は15年も前に書いたものです。今では、特に放射線治療はかなり進歩して、むしろ手術よりも効果があると言っていいような状況になっているんですよ」

「今度新しく本を書くときには、そのことを強調しようと思っているんです。ですから、TJさんが放射線治療を受けたことは、決して間違いじゃないですよ」

 本当に放射線治療技術の進歩はすごいと思います。わずか数ミリの正常組織を巻き込むだけでがん組織を正確に照射できるようになっているのです。手術でもそこまで正確にはできません。

 TJさんが続けます。

「それにしても、これからの世の中は、高齢者同士の二人暮らしか、独り暮らしが増えて行きます。どうなるんでしょうかねえ?とくに、男一人残った時はどうなるんでしょうね」

 TJさんは、自分の問題として今後のことを本当に心配なようです。これは、日本全体の問題です。高齢者が増えると、医療も介護もそれに合わせて必要になります。

 でも、それに必要な財源は増えるどころか、現役世代が減るわけですから、確実に減ることが分かっています。ではどうなる?高齢者といわれる世代が、世の中にもっと出て行かなければなりません。

 定年の延長もその一つです。高齢者の負担割合の増加もそうです。そして、医療や介護が必要になった人たちに対しては、在宅での医療と介護の提供です。

 さらに、なによりも重要なのが、介護の必要な状態にならないようにすることです。

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    Excerpt: 毎月第3土曜日は 茨城県古河市のがん患者の会に参加。 「がんなんかに負けてたまるか」~がん患者会の人たち Weblog: 開業保健師  みんなの“自分らしさ”を大切に racked: 2015-07-30 05:46