サルビアの会1月患者会(その3)

 HGさんが私に聞いて来ました。

「同じ放射線でも重粒子線治療って副作用が少ないって聞きますが、どうなんですか?」

 私が答えました。

「そうです。普通の放射線は、照射された体の表面に近いほど効果があるんですが、重粒子線は体の深いところにエネルギーを集中できるんです」

「ですから、体の奥にあるがんに、副作用を減らして、なおかつ効果を上げられる治療法です。なので、肺がんや肝臓がんなどがいい治療対象になっているんです」

 TJさんが言います。

「でも、われわれ一般人は、がんになる前はそういうことを何も考えませんよね。抗がん剤治療も放射線治療も、どんなものなのか考えたこともない。何も知りません」

「だから、がんですよと医師に告げられても、どうしたらいいか分からない」

 それを聞いて、卵巣がん治療後のSZさんが言います。

「そうですよね。私も『悪性です』と言われた途端、とにかく頭が異常事態になってしまったという思い出があります。それまで、自分ががんになるなんて考えたこともなかったですからね」

 HGさんも言います。

「私もそうでした。がんと言われて、頭が真っ白でした。とくに、私の叔父がすい臓がんで亡くなったんですが、その最期の姿を思い出してしまったんです」

「叔父の最期は腹水がたまって、しかも痛みがひどく、モルヒネも効かなかったものですから、最期は悲惨だったんです。それが自分の問題になったという感じです」

「ですから、自分も苦しんで死ぬのかと思って、それ以上のことは考えられませんでした」

 HGさんが続けます。

「なんとか膀胱がんの治療は済んだんですが、治療後も3年間は、再発が心配で、それが頭から離れませんでした。今、治療後5年になりますが、やっと落ち着いた感じがします」

 MYさんも言います。

「私にも似た経験がありますよ。ただ私自身は、そのときは出血がひどかったので、これをなんとかしてもらえればなんでもいいという感じでした」

「家族や親族が呼ばれて、先生の説明を聞いたんです。そこで、治療法の話があり、手術で失敗する可能性は3%くらいということでした」

「それを聞いた上で、手術を受けるかどうか決めることになったんです。ところが、私以外の家族たちは、手術で治る可能性は3%だと聞き違えていたんです。だから、手術はやらないほうがいいって言うんです」

「仕方ないので、もう一度先生から説明を受けることにしました。それで、家族全員、誤解していたことが分かって、手術を受けることになったんです」

「がんと聞くと、たいていは死をイメージしてしまいますから、聞く話をすべてそれに結び付けてしまうんですね」

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • サルビアの会 (2016年1月 患者会) の様子

    Excerpt: 夫の発熱のため、23日の会はお休みしました。 (夫は、日曜日からはすっかり解熱し、今日は出勤しました。) Weblog: 開業保健師 栗原  “自分らしさ”を大切に生きる racked: 2016-02-01 10:52