サルビアの会10月家族会(その5)

 MYさんが言います。

「そうだったんですか。でも話は戻りますが、それにしても救急車の乗り心地は悪いんですよ。救急車で横になっていると、実はそれほどじゃなかったとしても本当に具合が悪くなってしまう」

「私は、この病気の最初に不正出血が止まらなくなって、救急車で運ばれたんです。その時、救急車で横になっていると、なんとも言えないほどに具合が悪くなったので頼んだんです」

「『体を起こしていていいですか?』って。そしたら、『いいけども、病院に着いたら横になってね』っていうことで、起きていました」

 そうでしたか。MYさんは医療に関するほとんどすべての経験をしています。その経験を踏まえた意見がものを言います。

 最後に、今年お父さんを胃がんで亡くしたIMさんが涙を流し続けているのを見て、SSさんが声をかけました。

「IMさん、大丈夫?元気を出して!」

 IMさんが言います。

「私は、この苦しみがあしたもあさっても、そのまま来年もそのつぎも、ずっと続くのかと思うと涙が止まらないんです。精神科でも診てもらいました。カウンセリングも受けました。でも、全部だめでした」

 SSさんが言います。

「あなたは頭が良すぎるのよね。それで全部解決しようとするから、だめになっちゃんじゃないかな。目の前の解決できるものからひとつづつやっていけばいいのよ」

 IMさんが言います。

「私は、今、母が施設に入っています。この母が死んだら私にやることはなくなります。そうしたら、生きている必要もなくなる」

 それを聞いてMYさんがすぐに言いました。

「死ぬ必要なんかないですよ。でも、もし死にたくなったら、その時には私のどうしようもなくなった左腕と交換してもらいたいから、私のためにあなたの左腕を残していってね」

 さすがですね。IMさんの死にたいという気持ちを抑えるMYさんの絶妙な一言。これ以上申し分のない言葉がけはないでしょう。

 もはやMYさんは、精神科のカウンセラー以上のカウンセラーだと言ってもいいと思います。

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  • サルビアの会 (2016年 10月 家族会) に参加

    Excerpt: 古河市の福祉の森診療所で開かれている がん患者の会「サルビアの会」 に 参加してきました。  ★ Weblog: 開業保健師 栗原  “自分らしさ”を大切に生きる racked: 2016-10-14 00:21