サルビアの会10月患者会(その4)

 IEさんが言います。

「向こう三軒両隣は私の役に立たないですよ。素人は役に立たないです。がん患者には医療の専門職が必要なんです」

「まちの中では、孤独地獄です。近所の人はうわさを立てるだけです。だから、訪問看護師がよかったんです」

 それを聞いてAIさんが腹立たしげに言います。

「本当に私もそう思う。隣近所は役に立たないどころか、むしろ邪魔と言ったほうがいい。好きなことを言い合っているだけですよ」

 さらにAIさんが続けます。

「体温のことでは、私も母の看護で疲れ果てて体温測定依存になってしまったことがあるんです。体温をいつでも測っていないと気が済まなくなってしまったんです」

「でも、それで自分の体温には一定のリズムがあることが分かったんです。私は夕方に必ず体温が高くなる。そして、夜になると下がってきて、楽になるんです」

「楽になって、やっとおなかがすくんです。そして、夜中に食べてしまう。私は、がんになってから10キロ太りました。ストレスがたまって、夜中に食べてしまったんですね」

 がん患者は孤立しているんですね。

 世間のうわさの中で疎外されています。それに、何よりもがんという病気によって起こる症状、とくに痛みは自分にしか分からない。

 ほかの誰にも分からないですよね。それに、その症状はこれからどうなるかも分からない。がんという病気そのものから患者は疎外されています。

 IEさんが「孤独地獄」と言いました。まさにその通りなんですね。だから、この会に来るだけでいいと言う人たちがいるんです。

 最後に、先月前立腺がんのご主人を亡くしたばかりのKZさんに私が聞きました。

「どうですか、KZさん?なにか話すことはありますか?」

 KZさんが答えます。

「まだダメです。なにも話すことができません」

 KZさんは、つぎの家族の会でどんな様子かでしょうね?

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