サルビアの会12月家族会(その2)

 私はつぎに、もう一人のフォーラムに参加して来ることにしたというKDさんに聞きました。

「KDさんは、どなたががんなんですか?」

 KDさんが話します。

「85歳になる主人が直腸がんなんです。今年の4月に下血があって見つかりました」

「主人がトイレに行くとなんか変だったんです。主人は最初隠してたんですが、出血していたんです」

「それで検査を受けて、直腸がんが見つかりました。そして5月に手術です」

「人工肛門にならずに済みました。本当によかったです」

「はっきりした転移はなかったので、年齢も考えて抗がん剤の点滴はやらないことにしました」

「代わりに飲み薬の抗がん剤を使うことにしたんです。2週間飲んで2週間休むTS-1という薬です」

「8月から10月まで3か月やりました。幸いなことに、この薬ではまったく副作用がでませんでした」

「でも、10月の検査で、肝臓の検査値が悪くなっていることが分かったんです」

「腫瘍マーカーも少し上がっているということでした」

「なので、先生が点滴の抗がん剤をやろうというんです。オキサリプラチンという薬でした」

「ところがこの薬の副作用がすごかったんです」

「点滴中はなにもなかったんですが、終わって3日くらいしてからものすごい吐き気と嘔吐です」

「3日間入院しました。退院して3日くらいでやっと食べられるようになりました」

「先生は『この抗がん剤は点滴すると同時に吐き気が出るのがふつうで、点滴が終わってから3日も経ってから出るのは珍しい」

「だから、もしかするとたまたま点滴が終わったときに胃腸炎を起こしたという可能性もあると思う』って言ってました」

「でもとにかく今年中はこのままなにもやらないで、年が明けてからどうするかを考えようということになってます」

「点滴はやめて、飲み薬だけで行くか、それとも抗がん剤はいっさいやらないということにするか、どうしようかと考えているところです」

「85歳という年齢を考えると、なにもしないっていう選択もありなのかと思ってます」

「こうなる前まで、主人はまったく元気で、85歳になるまで病院へかかったことなんて一度もなかったんですよ」

「それを考えると、抗がん剤で苦しむのを見るのは忍びないです」

「幸いなことに手術もうまく行って、人工肛門もつけずに済んでますからね」

 私が言いました。

「確かに年齢を考えると、抗がん剤を使わないという選択肢は十分あり得ることですね」

「それに大腸がんや直腸がんは、ほかのがんに比べてゆっくり進むものが多いんです」

「なので、たとえ再発したからと言ってすぐ命に関わるようなことにはなりませんから、その意味でも抗がん剤をしないという選択はあると思います」

「抗がん剤治療で命が少し伸びたとしても、抗がん剤で苦しむのではなにも意味がなくなってしまいますからね」

 大腸・直腸がんの治療方針は、急がずによく考えて決めるのがいいと思います。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック