サルビアの会2月患者会(その1)

肝臓転移のある大腸がん治療中のOMさんが言います。

「抗がん剤治療の効果を見るために来週CTを撮ります。息子たちも一緒にその結果を聞きに行きたいと言って帰省しています」

「ちょうど春休みになっているんです。今までの検査結果は全部悪い結果だったので、みんなで今回こそいい結果をと期待してます」

「今回の治療は副作用が少なかったので、楽でした」

「前回の抗がん剤はいろんな副作用が出て大変でしたよ」

「爪が黒くなって指先が化膿したようになりました。皮がむけてしまい、指紋が見えなくなってしまったんです」

「それに口内炎がひどくて大変でした。ひどい下痢も起こりました」

「手足にはシビレが出ましたが、それは今も続いています」

「それに比べて今回は軽い吐き気が出ただけで副作用は少なく楽だったんですが、その分効果がどうかという心配があります」

今は色々な抗がん剤ができています。そのうちで分子標的薬という新しい抗がん剤は、効果がありますが副作用がつらいんです。

まず、なぜ分子標的薬というかというと、がん細胞の成長に関係する分子を標的にする薬だからです。

そのうちでよく使われるのが、上皮成長因子という分子を阻害する薬です。がん細胞は皮膚や粘膜などの上皮から出てきたものです。

なので、がん細胞が成長するために必須のものなのです。それを阻害すれば、がん細胞の成長を止めることができるわけです。

ただ、正常細胞にも同じ成長因子がありますから、それも阻害されてしまいます。その結果、皮膚や粘膜に症状が出るのです。

口の粘膜がただれて口内炎になりますし、皮膚も同じような変化を起こします。指の皮がむけてしまったのも同じ理由です。

それに、神経は上皮細胞の仲間なので、神経細胞にも影響が及んでシビレや痛みなどの神経症状が起きます。しかも、この神経症状は治りにくい症状です。

OMさんの今回の治療薬の中には、この分子標的薬は入っていません。使おうとしたんですが、ショックを起こしてしまったんです。

そのために使えなかったわけです。だから副作用がひどくなかったわけです。

そして、だからこそ効果がどうかという不安があるわけです。来週の検査結果がどうなるでしょうか?

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