サルビアの会1月患者会(その3)

 2年半前にご主人を前立腺がんでなくしたKTさんが言います。

「今でも死んだ夫のことを思い出してしまうと生活リズムが乱れてしまいます」

「前立腺がんの話が出たりするとダメです」

「いろいろと思い出してしまうんです。そうなるとなかなか立ち直れません」

 私が言いました。

「ご主人を13年前に腎臓がんで亡くしたSSさんが言ってましたよね」

「それまでは何かにつけて夫を思い出して涙涙だったけど、七回忌が過ぎたころからあまり気にならなくなったって」

「それだけ時間がかかるってことだと思います」

「長い時間ですが、必ず時間が解決してくれるということです。それまでは仕方がないと思います」

「今私が診ている患者さんにKTさんと同じような人がいます」

「1年半前にご主人を膵臓がんで亡くしたんです」

「とつぜんがんの宣告を受けて、たった1か月で亡くなったんです」

「とても受け入れられませんよね。いまだにダメです」

「お子さんがいないのでなおさらなんですね。一周忌にも行けなかったと言います」

「毎月私の外来に来ますが、いつも言うのは死にたいばかり」

「早く主人に迎えに来てもらいたいって言うんです」

「本当にいつも私は彼女が自殺してしまうんじゃないかって思いながら診察しています」

「うつ病の薬を飲んでもらってますが、よくなりません」

「精神科に紹介しようとしましたが、いやだと言うので、仕方なく私が薬を出してるんです」

「でも、うつ病になる人はまじめな人が多いですから、診察の最後に必ず言います」

「来月も必ずここに来てくださいよって。すると必ず来てくれます」

「彼女の場合も時間が解決してくれると私は信じています」

 大腸がん肝転移治療中のOMさんが言います。

「ご詠歌の仲間に誘ったら来てくれるようになって、それで立ち直った人がいましたよ」

「何かほかの人といっしょにやれることがあると立ち直れるでしょうね」

(つづく)

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