サルビアの会4月家族会(その3)

 もちろん食べることも抗がん剤治療での一番の問題です。

 KNさんが言います。

「夫は食べることに貪欲でした」

「抗がん剤治療を受けに東京まで通っていましたが、点滴を受けた帰りに毎回大好きだった焼き肉を食べたんです」

「母親の教育だったんだと思います」

「いつも言われていたと言います。風邪を引いたらどんどん食べろ、と」

「食べて治せという訳です。それを夫はがんになっても実践していたんですね」

「それでかどうか分かりませんが、夫は再発転移を乗り越えて実際に7年も頑張ったんです」

 OMさんが言います。

「でも、私は大腸がんの最初の手術以来腸の癒着ができているので、イレウスになってしまいあまり食べられません」

「KNさんのご主人には癒着は起きていなかったんですね?」

 KNさんが言います。

「主人はおなかのことはなにも言わなかったですね」

「最初の大腸の手術から数えて3回も手術してましたけどね」

「でも、体重は20キロ近く減ってました」

 大腸がんのご主人が手術後10年経ったCBさんが言います。

「主人も食べましたね」

「主人はノー天気なんです。私は反対に心配性過ぎるんですが・・・」

「でも、抗がん剤の点滴は本当に大変でした」

「ポートを植えこんで24時間家でも点滴を続けてましたからね」

「私のストレスは大変でしたよ」

「その夫も3回の手術のあと10年が経ちました」

「今、元気にしています。病院の先生からは卒業だねって言われました」

 たしかに大腸がんは転移があっても治る人が出ています。

 頑張りがいのあるがんと言えそうです。

 でも、肺がんは違います。

 ご主人を肺がんで亡くしたTNさんが言います。

「浮気していた夫を許せませんでしたが、生きていればこの3月が定年だったんです」

「元の同僚が定年の記念のものを持ってきてくれました」

「拍子木でした。夫は消防庁に勤めていたので、定年記念は拍子木だったんです」

「それに名前を刻んで定年を迎えた職員に配るんです」

「死んだ夫に元の同僚が届けてくれました」

「それを見て久しぶりに涙が溢れました」

 同じがんでも、できた場所によって違いがあります。

(つづく)

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