がんなんて本当?(KWさんの場合)~転移のある腎臓がんの治療方針

 KWさんは、キツネにつままれたようだった。

 首が痛かったから整形外科に行ったのに、とつぜん呼吸器科に回され、つぎはおなかがおかしいと言われて、最後は泌尿器科に来た。そして、なんと腎臓がんだという。

 なにも症状がないのに、本当なのかと医師の言葉を疑った。

「先生、本当に腎臓がんですか?」

 KWさんに問われた主治医は、CT写真を見ながら答えた。

「この腎臓のしこりががんです。このがんが肺に転移したのです。腎臓がんはかなり進んでも、なにも症状の出ないことが多い。そして、転移が起こった肺にも、転移が小さいうちは症状がまったく出ないことがほとんどなのです」

 主治医は続けた。

「さて、肺に転移を起こしたがんは、ふつうは手遅れです。ですから、抗がん剤の治療ですますしかないことが多い。しかし、腎臓がんはゆっくり進むことが多いがんです。しかもあなたの肺の転移は小さい。腎臓がんには効く薬もあります」

 そして主治医は言った。

「KWさん、腎臓は手術で取りましょう」

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。

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