サルビアの会6月患者会(その4)

 私が言いました。

「抗がん剤治療をやって体力が落ちてしまい、はかになにもできないとなると、なんのための治療なのかということになります」

「それで確実にがんが治るならまだしもですが・・・。KTさんの場合、PSAを上げないためだけに抗がん剤治療をやっているということですよね?」

 KTさんが言います。

「MRを定期的に撮って評価をしてもらっています。今のところ、1個のリンパ節転移以外に明らかな転移は見つかっていませんし、がんも大きくなってはいません」

 私が言います。

「目の前が抗がん剤治療だけで、その先がまったく見えないとなると、問題だと思うんです」

「2、3か月間あけてみるのもいいんじゃないですか?そうすれば余裕ができてきますよ」

 KTさんは言います。

「できれば、そうしたいんです。社会とのつながりを持ちたいと思っているんです。それには確かに3か月くらいの休み時間が必要だと思っています」

「でも、抗がん剤を休むとPSAが間違いなく上がってきます。だから、休めないんです」

 私が言います。

「どのくらい休んだらPSAがどこまで上がるのかを確かめればいいと思います。なにせ68まで上がっていた実績があるんですからね」

「そして、肝心なのは68まで上がっていても、1個のリンパ節に転移しただけで、ほかには転移していなかったということです」

「だから私の考えでは、たとえPSAが2から4に倍増しても、さらに10を超えるようになったとしても、転移は起こさない可能性があるんじゃないかって思うんです」

「ただ、がんがどのくらい大きくなるかはMRできちんと調べてもらう必要があると思います」

「なので、2か月か3か月か、これは主治医の先生に相談して決めればいいと思いますが、休む期間を設けてみるのがいいと思うんです」

「その間にPSAがどこまで上がるか、そしてがんがどこまで大きくなるのかを確かめてもらうのがいいと思います」

「そうして、ゆとりを持って治療を受けて行くようにすればいいと思います」

 KTさん、納得したようです。

「そうですね。そのようにできるか先生に聞いてみます」

 抗がん剤治療をやめることは簡単には行きません。休むことも簡単ではないですね。それは、がんという病気がそうさせるわけです。

 がんが進めば間違いなく命に関わってきますからね。でも、がんと共存できれば、それでもかまわないと思います。

 その案配をどう取るのかが難しいと思いますが、前立腺がんなどのゆっくり進むがんでは、それが可能な気がします。

 少なくとも、この先抗がん剤治療だけで終わってしまうのはもったいないと思うのです。

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