サルビアの会6月家族会(その3)

 UDさんはさらに続けます。

「投げやりな感じの兄をどう励ましたらいいか悩んでいるんです」

「私は、同じ大腸がんで治療中の元気なOMさんの話や私自身の胃がんの手術後の話をしました」

「すると兄は『それは運がよかったからだよ』って言うだけで、自分からはなにもやろうとはしないんです」

 そのOMさんが言います。

「7回目の抗がん剤点滴が終わった後、血小板が減ってしまったので治療を休んでました」

「でも、この2週間で元に戻ったので来週8回目の点滴です」

「4月のMRIで肝臓のしこりも腹膜の播種も小さくなってました。つぎは7月に検査する予定です」

 OMさんが続けます。

「抗がん剤治療の副作用はそれぞれ違うと思うけど、ほとんどの人が食欲が落ちたり味覚が変わったりする」

「なので、お兄さんも食の好みが変わる可能性があると思う」

「それに合わせてどうすればいいかを考えればいいと思う」

 UDさんが言います。

「兄は一人暮らしが長いので、たいていは自分でできてしまうんです」

「私や姉たちの差し入れは、兄の糖尿病と大腸がんのことを考えてつくっているので、味がどうしても兄の好みに合わないようなんです」

「それで食べてくれないんです。そうい時はカップ麺のほうがいいってことになるんです」

「でも、これから抗がん剤の副作用がどう出てくるかを見て、考えて行くことにします」

 UDさんが言います。

「でも、そうやって私がやっていることを兄はまんざらではないようです」

「帰りがけに『ありがとう』って言ってくれますから」

 だれかが言いました。

「でも、そのありがとうは、あなたが帰ってくれることに対して言った言葉かもしれないよ」

(つづく)

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