サルビアの会7月患者会(その1) 初めて参加したSZさんが言います。 「背中が痛かったので近くの医院に行ったんです」 「そして検査を受けて膵臓にしこりがあると言われました」 「結局、栃木県のがんセンターに紹介されました」 「そして3月に手術を受けましたが、動脈にがんがくい込んでいたので取ることができませんでした」 「それで抗がん剤治療が始… トラックバック:0 コメント:0 2020年07月19日 続きを読むread more
サルビアの会5月患者会(その5) MYさんが言います。 「私の友達ですい臓がんのOKさんは、腫瘍マーカーが下がっているのに腹水が増えているんです」 「血液中のアルブミンが下がっているんだそうです。これはどう考えたらいいんでしょうか?」 「本人は前向きです。落ち込むことがないんです。それはいいことでしょうが、周りから見て心配です」 私が言いまし… トラックバック:0 コメント:0 2020年06月01日 続きを読むread more
サルビアの会10月家族会(その1) 今回は、フォーラムの後、初めてのサルビアの会でした。 最初にすい臓がん治療中のNZさんが入ってきました。 そして言います。 「私の場合、腫瘍マーカーがあまり上がっていないんです」 「なので、先生も腫瘍マーカーは気にしなくていいって言ってます」 そう言いながら、検査結果票を私に手渡しました。 … トラックバック:0 コメント:0 2018年10月07日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~サルビアの会(がん家族の会)で得られたこと THさんのご主人は、このサルビアの会に参加して、いままでだれにも話すことのできなかった心の底に沈んでいたことをやっと話すことができた。 すると、まわりからつぎつぎと言葉をかけられた。 「男の人は、男同士で涙をさそうような話をすることなどはないと思いますから、いままで本当につらい時間を過ごしてこられたんじゃないですか?」 … トラックバック:0 コメント:0 2013年07月23日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~サルビアの会(がん家族の会)へ THさんのご主人は、その後がん患者家族の会として毎月第一土曜日に開かれているサルビアの会に顔を出すようになった。 しかしTHさんのご主人は、しばらくのあいだ、がん患者家族の集まりで妻の話をすることに躊躇した。がん患者の遺族として話を始めると、必ず涙が止まらなくなると思ったからだ。「オレは男だ」という気持ちがあったからかもしれな… トラックバック:0 コメント:0 2013年07月18日 続きを読むread more
サルビアの会7月家族の会(その2) すい臓がんのKHさんは続けます。 「ところが、この治療が大変でした。最初の点滴から吐き気がひどかったんです」 「そして、3週間治療して1週間休むというのを続けましたが、休みが1週間では体の回復は十分ではありませんでした。吐き気止めもいろんなものを試してもらいましたが、十分に効くものはありませんでした」 「そして5回目… トラックバック:0 コメント:0 2013年07月10日 続きを読むread more
サルビアの会7月家族の会(その1) 今回の家族の会には、膵臓がんの治療で悩むKHさんが最初に入ってきました。 2年前、胃の具合がよくないので近くの医院で胃の内視鏡検査や超音波検査を受け、胃はなにも異常はなかったのですが、超音波で膵臓にふくろのようなものができていることが分かり、精密検査が必要だということになったのだそうです。 別の病院でCT検査を受けまし… トラックバック:0 コメント:0 2013年07月07日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~考えるたびに湧きだす涙 もちろんTHさんにとって、そしてご主人にとっても、事態の推移があまりに速すぎた。 9月に最初の診察で最も心配していた膵臓がんという診断を受けたため急いで入院して検査を受け、治療をどうするか考えているうち、元気に新しい年を迎えたにもかかわらず、2月の初めには命を落としてしまった。 たった5か月の間のことである。ご主人にと… トラックバック:0 コメント:0 2013年07月03日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~残るばかりの悔い やはり、なんとしてでも手術を受けさせておくべきだった。THさんのご主人は自分を責めた。そうすれば、こんなにも早く命を落とさずにすんだのではないか? それに、最後に点滴した睡眠剤は夜だけ眠らせるためではなかったのか?それが、どうしてそのまま眠り続けることになったのか?そして、どうしてそのまま死ぬことになってしまったのか? … トラックバック:0 コメント:0 2013年06月26日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~あまりに早かった死 睡眠薬が入るとすぐにTHさんは眠りについた。THさんのご主人は安心した。これで昼には起きていられるようになるのだろう。 ところがTHさんは、つぎの朝になっても目が覚めず、ずっと眠ったままだった。声をかけてもピクリともしない。 THさんのご主人は主治医に頼んだ。 「まったく反応がありません。これは薬の効きすぎです。… トラックバック:0 コメント:0 2013年06月17日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~痛みの治療 背中の痛みは、それまで通常の鎮痛剤でなんとかなっていたが、それではまったく効果がなくなっていたので、モルヒネが追加されることになった。 薬も飲むことができないため、点滴でモルヒネが入れられた。持続点滴という方法で、少しづつモルヒネを注入し続けるのである。これによって少し痛みは和らいだようだったが、THさんは夜に眠れず、昼に眠る… トラックバック:0 コメント:0 2013年06月08日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~黄疸の出現 正月を終えて、治療を始めようとした矢先、THさんは自分の白目が黄色くなっているのに気づいた。 それを見た主治医はすぐにCTを撮り、肝臓から出た胆汁を十二指腸に流す胆管が詰まっていないかどうかを見た。急激な黄疸は胆管が詰まって胆汁が流れなくなり、胆汁が全身に広がったために起こることが多い。 CTを見ると、やはり十二指腸の… トラックバック:0 コメント:0 2013年05月28日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~久しぶりの元気な顔 背中の痛みは続いていたが、それほどひどい痛みではなかったので、年末に家に戻ると、いつもと同じように年越しと正月の準備をした。 THさんには二人の息子がいる。もうすぐ40歳になるというのに、二人とも独身生活を謳歌していた。 その二人が、大晦日ぎりぎりになって家に帰り、元旦を過ぎると、母親の元気な姿を見て安心したかのように… トラックバック:0 コメント:0 2013年05月15日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~抗がん剤治療へ もとの病院に戻ったTHさんは、抗がん剤治療を受けることになった。最初に私の外来を受診してから、すでに2か月近くが経っていた。 膵臓がんに対する効果的な抗がん剤は、残念ながら少ないが、ゲムシタビンという点滴の抗がん剤が有効とされている。これは比較的副作用が少ない抗がん剤である。主な副作用は、吐き気および白血球減少と血小板減少であ… トラックバック:0 コメント:0 2013年05月09日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~セカンドオピニオン(3) THさんは、ご主人の車に乗せられ、初めてのがんセンター東病院に向かった。地図で見た限りではそんなに遠くは感じなかったが、車に揺られて来ると、かなり時間がかかった。 予約の時間通り診察があり、その結果が話された。 「THさん、やはり手術は厳しいですね。手術で取りきれる可能性が20%、そしてさらに手術で治る可能性は、その20… トラックバック:0 コメント:0 2013年05月03日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~セカンドオピニオン(2) 主治医に面会を申し入れると、主治医はすぐに時間を取ってくれた。 THさんのご主人はさっそく言った。 「先生、前のお話では妻の膵臓がんの手術は無理ということでしたが、私にはあきらめきれないんです。セカンドオピニオンというのがあると聞きましたが、それをお願いしていいですか?」 主治医は答えた。 「この状態の膵臓… トラックバック:0 コメント:0 2013年04月27日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~セカンドオピニオン(その1) THさんのご主人は、手術ができないという主治医の言葉を頭の中でくりかえしていた。 病室に戻ると、ご主人は言った。 「手術ができないなんて、そんなことは絶対にないはずだ。病院を替えてみよう」 THさんは言い返した。 「いいのよ。手術はしなくても。私は、ここで抗がん剤の治療を受けるわよ」 ご主人は、さら… トラックバック:0 コメント:0 2013年04月18日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~病院での精密検査 病院での診察の結果、検査のための入院が必要ということになった。入院後、腹部超音波、消化管内視鏡、造影CT、そしてMRIの検査が行われた。 それらの検査結果を聞く日が来た。ご主人と一緒に来て欲しいということだった。 主治医が話した。 「膵臓がんです。しかも十二指腸のまわりのリンパ節に転移があります。そして、肝臓にも… トラックバック:0 コメント:0 2013年04月11日 続きを読むread more
サルビアの会4月家族会(その2) 2年前にすい臓がんで奥さんを亡くしたTHさんは続けます。 「がんの人を見ると、私は妻のことを思い出してしまいます。モルヒネはどんなに使っても中毒を起こさないんですか?モルヒネを使っていた私の妻は、最後にはもうろうとしてしまって、昼夜の区別がつかなくなってしまった」 「だから、先生が夜に眠れるように睡眠剤を点滴しますというこ… トラックバック:0 コメント:0 2013年04月10日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~CT写真の結果 左の背中の痛みの原因になる内臓の病気で多いのは、膵臓や左の腎臓の病気である。 いずれもがんを第一に考える。ただ、腎臓がんでは、よほど大きくならないと痛みは出ない。膵臓がんでも、それなりの大きさにならないと痛みは出ない。 もちろん、膵臓がん以外でも痛みの出ることはあるが、がん以外では慢性膵炎が原因になること多いので、膵液… トラックバック:0 コメント:0 2013年03月31日 続きを読むread more
手術はイヤ(THさんの場合)~背中の痛み 62歳になるTHさんは、活動的な女性だった。社交ダンスは大ベテランで、ダンス友達も多い。それにマレットゴルフでは、昨年度優勝したという実力の持ち主。こちらの友達も多い。 そのTHさんは、最近、背中の痛みに気づいていたが、ダンスとマレットゴルフのやり過ぎかなと思う程度で、なにも心配はしていなかった。 THさんが、その背… トラックバック:0 コメント:0 2013年03月27日 続きを読むread more
サルビアの会3月家族の会(その3) セカンドオピニオンと聞いて、奥さんをすい臓がんで亡くしたTHさんが言いました。 「私は妻のすい臓がんの手術をしてもらうためにがんセンターでセカンドオピニオンを受けたんですが、結局、本人が手術はしないと決めたんです。手術を受けて、そのまま寝たきりになって死ぬのはいやだと言ってね」 「私は、つらかった。手術ができれば、助かる可… トラックバック:0 コメント:0 2013年03月08日 続きを読むread more
サルビアの会12年10月家族会 やはり今回も、最初はCBさんが口火を切りました。CBさんのご主人は、7月末に肝臓の転移巣と一緒に直腸がんの手術をしたばかりです。 「主人は楽天的過ぎるんです。あの大手術の後、夫は苦しくて手術なんか受けるんじゃなかったって言ってたくせに、主治医から転移も全部取りきれたと言われたら、もう治ったって言うんです」 CBさんは… トラックバック:0 コメント:0 2012年10月10日 続きを読むread more