(番外)東日本大震災1週後のサルビアの会

 きょうは先週起こった大地震後最初のサルビアの会。今回は患者会だった。

 MYさんが初めて参加するNRさんご夫妻と一緒に入ってきた。

 NRさんは、前立腺がんのホルモン療法中。針生検で前立腺がんが確定され、最初にホルモン治療をしようということになり、それを受けている。前立腺に明らかなしこりはない。そして、治療前9を超えていた前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAは、現在0.1まで下がった。

 腫瘍マーカーがまったく正常化したNRさんは、主治医に「正常になったんだから、もう治療は止めていいという訳にはいかないんですか?」と聞いた。

 しかし、主治医は「止めるわけにはいかない。止めれば腫瘍マーカーは必ず増えてくる。下がったところで、手術か放射線治療をするべきだ」と言った。

 NRさんは悩む。「放射線治療も手術も後遺症がある。それを考えると、どちらも受けたくない。今、何も症状がないのに、治療したために具合が悪くなるのはいやだ」と。

 私は提案した。「腫瘍マーカーを調べるから悩むことになる。いっそのこと、腫瘍マーカーはいっさい見ないで、定期的に前立腺にしこりができてきたかどうかだけを見るようにすればいいのではないか。はっきりしたしこりができてきたら、その時に手術か放射線治療かどちらを受けるかを決めればいい」と。

 NRさんは、「前立腺がんは少なくともすぐに命に関わることになることは絶対にない」という私のことばに、「それを聞いて少なくとも気持ちは楽になった」と。

 NRさんとの話が進むうちに、KYさん、KWさんが加わった。自然に地震の話になった。

 KYさんは、庭の大きな燈篭が倒れ、あやうくその下敷きになるところだったという。震源地から200km以上も離れているこの街でも、震度6という大きな揺れを経験した。墓石や石塀が倒れたり、屋根瓦が落ちたりした家も多い。しかし、津波に襲われることはなく、停電や断水もごくわずかで済んだ。

 現在困っているのは、ここでもガソリン不足と日用品不足。日用品不足は買い占めのせいだ。「買い占めどころではない。今、みんなでやるべきことは、節約。それが被災地で苦しむ人たちへの支援につながる」、「買い占めをした人たちは、それをそのまま被災地にまわしてあげればいい」というみんなの声。

 私の多くの同僚も被災し、自分の家や家族はそのままにして、医療資源も乏しくなる中で、被災者への診療に当たることを余儀なくされているという。直接の手助けはできなくても、電気や日用品を節約し、余った分のそれらが被災地に届けられるよう陰の支援をすればいいと、私もつくづく思う。

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