がんとの長いつきあい(KGさんの場合)~今度は妻の肺に異常

 ホルモン治療を続けるうち、KGさんのPSAは完全に正常にもどった。たしかに顔がほてるとか、胸がドキドキするといった症状が気にならないではなかったが、PSAが正常にもどっていると聞くと、それだけでなにも気にはならなくなった。

 そうしてホルモン治療を続けるうち、今度はKGさんと一緒に健診を欠かさず受けてきた妻に異常があるという肺がん検診の結果が届いた。自覚症状はまったくなかったが、胸部のX線写真に異常があるということだった。すぐに、同じ大学病院の予約を取った。

 胸部のX線写真とCT写真が撮られた。確かに肺に少しカゲはあるが、そんなに心配するものではないだろうという診察結果だった。3か月後に再診ということになった。

 しかし、3か月後の検査でもX線写真にまったく変化がなかったため、つぎは半年後ということになった。

 KGさんは不安になった。カゲは消えていない。なのに大丈夫という。それはおかしい。カゲがあるなら、その原因をはっきりさせるのが筋だろう。そうしないで、ただ様子を見ればいいというのは納得がいかない。

 KGさんは、担当医に言った。

「先生、半年後ではなくて、今すぐにはっきりさせてもらえませんか?」

 担当医は答えた。

「精密検査として気管支内視鏡検査をやるというのが筋ですが、奥様の肺のカゲは小さくてしかも薄い。おそらく内視鏡検査をしてもよく分からないだろうと思います。それでも、やってみましょうか?」

 KGさんは言った。

「お願いします。なにもやらずに様子を見るということは考えられません」

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。


 

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック