胃の手術なんか受けるんじゃなかった(TKさんの場合)~最後の入院

 しかし、THさんは在宅での生活の継続を選択しなかった。まもなく自分から別の病院を受診して、入院したいと申し出た。

 現在までの治療の概略と副作用、そして今の症状を、その病院の外来担当医に話した。今までの主治医との確執には触れなかった。

 その病院の外来担当医は言った。

「本当は、今まで見てもらってきた病院で治療を続けるのがベストだと思いますが、前の病院には行きたくないなら仕方がないですね。うちに入院しても構いませんよ。入院して酸素を吸うだけでも違うと思います」

 THさんは、そのままその病院に入院した。THさんの胃は、もう食べたものがほとんど通らなくなっていた。おなかがすくという感覚からTHさんはもうしばらく遠ざかったままだった。

 その状態に呼吸困難が加わったため、一人でお風呂にも入れなくなったことが入院を決めた最大の理由だった。

 何でも自分でやってきたTHさんにとって、ひとつでも身の回りのことができなくなるというのは、耐えられないことだったのである。

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック