もう一度歩きたい(KKさんの場合)~手術後1年が経って

 その後、KKさんは定期的に外来での診察を受けたが、何も異常がなく、また血尿も出ず、1年が経った。

 そんなある日、特別なことをしたわけでもないのに、突然背中に痛みを感じるようになった。それまで感じたことのない、背中の奥のほうのジーンとした痛みだった。手術の傷からは離れた場所だったので、手術とは関係がない痛みだとKKさんは思った。

 すぐに大学病院での診察の予約を取り、診察を受けた。

 主治医は言った。

「背骨の痛みのようです。急いで背骨のレントゲン写真を撮ってみます」

 すぐに脊椎のX線写真が撮られた。

 その写真を見ながら、主治医は言った。

「KKさん、一番下の胸椎と肋骨の左側の関節のところを見てください」

 主治医は、写真を指さしながらKKさんに言った。

「ここです。ここの骨の影が消えています。ということは、骨が溶けているということです。CTで確認しましょう。すぐにCTを撮ります」

 KKさんは、何が起こったのかよく理解できなかった。主治医の言うことに従うしかなかった。

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