がんなんて本当?(KWさんの場合)~腎臓がん手術の結果

 腎臓の手術は、わき腹をななめに大きく切って行われる。そして、お腹の中には手を入れることなく、その背中側を切り開いて、腎臓を取り出す。

 手術中に、お腹の中の腸などを触ることがないので、麻酔から覚めれば食事を摂ることができる。したがって、手術のキズが大きい割には、手術後の回復は比較的速い。

 この手術の後、KWさんには大きな問題が起きることなく、1週間後に手術のキズを縫った糸は無事に抜去された。

 そして、10日後には摘出した腎臓がんの検査結果が届けられた。KWさんの腎臓がんは、腎臓の周囲の数個のリンパ節にも転移を起こしていた。

 がんの転移は、主に血液の流れに乗って起こるものとリンパ液の流れに乗って起こるものの二通りがある。

 血液の流れに乗って起こるのは、がん細胞が血管の中に入り込んだ後、そのまま肺と心臓を経由して全身をまわり、がん細胞の気にいったところに住みついた結果起こる。

 肺は全身の血液が必ず通る場所なので、転移が最も起こり易い。

 リンパの流れに乗って起こる転移は、リンパ節への転移である。これは、リンパ管の中に入り込んだがん細胞が、リンパ管の集合場所であるリンパ節に留まり、そこで増殖して起こる。

 リンパ節は免疫の前線部隊であるリンパ球が集まっている場所なので、がん細胞はリンパ節でリンパ球と闘い、生き残った細胞が増えて転移をつくるのだろう。

※このブログが本になりました。「がんになって分かったこと~さまざまながんの素顔と元気な患者たち」という書名で、文芸社からの出版です。ネット販売もしています。

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