サルビアの会6月家族会(その3)

 SSさんの在宅の希望をかなえられなかったという話を聞いて、私は言いました。

「そうですね。7、8年前では病院に在宅医療についての意識がほとんどなかった。だから、入院患者が退院したいと言っても、病院側が家に帰れる状態ではない判断すると退院させるわけにはいかないということになっていました。もちろん、その時でも私に紹介してもらえば、すぐに往診しましたが・・・」

「でも、今ではだいぶ病院の医療職、とくに看護師の意識が変わってきました。SSさんの思いが通じる時代になったと言えます」

「病院でもSSさんのご主人のような方がたの経験を重ねるうちに、これじゃいけないと思うようになったんです。ですから、SSさんはつらい思いをしたと思いますが、それが今に活かされています。無駄じゃなかったんです」

 SSさんが続けます。

「主人の病気は治らないと分かっていましたので、私がお祈りする時には、私のからだをお守りくださいと祈りました。どうしてかと言うと、私はもともと病弱だったものですから、主人の介護を全うできないようなことになりはしないかといつも心配だったんです。」

「なので、私のからだをお守りくださいと祈ったんです。主人の最後の介護は1か月半くらいでしたが、毎日朝早くから夜遅くまで病院通いをしている間、おかげさまで私のからだはどうにか持ちました。主人の亡くなったあとが大変でしたけどね」

 SSさんは、ときどき涙をぬぐいながら話し続けました。
 今回は、久しぶりにそれぞれの原点を確認した会になりました。

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