肝転移のある直腸がん(CBさんの場合)~抗がん剤治療

 入院すると、すぐに主治医から抗がん剤治療の話が出された。

「CBさん。直腸のしこりはがんで、それが肝臓に転移しているんです。転移の数はひとつではありません。いくつかあります」

「ですから、まず抗がん剤治療をやって、直腸のしこりと肝臓のしこりを小さくするしかないと思います。副作用が大変かもしれませんが、一番効果があると思われる抗がん剤で治療しますから、頑張ってください」

 CBさんは迷うことはなかった。

「先生がそう言うなら、それでお願いします」

 大腸がんの抗がん剤治療には、現在決まったやり方がある。使う抗がん剤の種類によって、FOLFOX(フォルフォックス)とかFOLFIRI(フォルフィリ)と呼ばれる治療法である。CBさんにはFOLFIRIによる治療が行われることになった。

 これは、葉酸製剤であるロイコボリンが5-FU(ファイブエフユー)という抗がん剤の治療効果を高めるということを利用すると同時に、前者ではオキサリプラチン、後者ではイリノテカンという抗がん剤を併用することによってさらに効果が高められたという結果に基づいた治療法である。

 そして、ここに分子標的治療剤であるアバスチンという薬剤が加えられる。これは血管増殖を抑える作用のある薬剤で、がん組織の血管が正常化され、抗がん剤の効果が高まる。

 CBさんにはFOLFIRIにアバスチンを加えた治療が行われることになった。CBさんの場合、1回の点滴治療が丸2日かかる。これを定期的にくり返すという。

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