サルビアの会6月家族会(その4)

 KZさんが言います。

「主人は痛み止めもあまり使いたくないようなんです。麻薬と聞いたので、それが心配なんです。だから、できるだけ使わないようにしたいんです」

 MYさんが言います。

「麻薬と聞くと確かに恐ろしいですよね。私もそうでした。麻薬を使っている人が具合悪くなり、死んでいくのを見ていましたからなおさらでした」

「それで、私もわきの下の転移が大きくなって痛みがこらえられなくなった時にモルヒネと言われたんですが、最初は断ったんです」

「でも、とても我慢ができなくなって貼薬の麻薬を使いました。それで痛みは大分楽になりました。私は10㎎まで使いましたが、KZさんのご主人は今何㎎ですか?」

 KZさんが言います。

「この前やっと1枚増やしてもらって、今3㎎です。でも、痛みは変わらないって言っています。麻薬を増やすと、私も副作用が心配です」

「とくに主人の場合は腸閉塞を起こしやすいので、便秘は心配です。それはどうですか?それに麻薬はどのくらいまで増やしても大丈夫なんですか?」

 私が答えます。

「麻薬には上限がありません。効くまで増やせます。それで大丈夫なんです」

「それと便秘についても、下剤を飲んでいれば心配ないでしょう。とにかくご主人の場合、今必要なことは痛みを楽
にすることだと思いますよ」

 KZさんが言います。

「そうですよね。今見てくれている先生は泌尿器科ですが、あまり病気の説明もしてくれないんです」

「前立腺がんが見つかった時、骨に転移していたわけですが、先生は言いました。『この状態では、何もしないと1年の命だろう』って」

「でも、その時からもう2年ですよ。薬はまったく効きませんでした。ですから何もしないと同じだと思います。それで1年以上生きてるんです」

 私が言いました。

「そうですね。前立腺がんは進むのが遅いがんですから、骨に転移があったからと言って1年で命が消えることにはならないのが普通じゃないでしょうか」

「2~3年は大丈夫だと思います。場合によっては5年くらい生きられるかもしれない。でも、骨の転移があると痛いですから、それだけ長く痛みの苦しみを味わうことになるということにもなりますね」

「ですから、なおさら痛みを取ることが大事なことです。今、ご主人に必要な治療は、がんの治療じゃなくて痛みを取る治療、つまり緩和ケアだと思いますよ。緩和ケア病棟に紹介してもらうのがいいんじゃないですか?」

「入院がいやならば、私が在宅のままで緩和ケアをすることもできます」

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