サルビアの会5月患者会(その5)

 MYさんが言います。

「私の友達ですい臓がんのOKさんは、腫瘍マーカーが下がっているのに腹水が増えているんです」

「血液中のアルブミンが下がっているんだそうです。これはどう考えたらいいんでしょうか?」

「本人は前向きです。落ち込むことがないんです。それはいいことでしょうが、周りから見て心配です」

 私が言いました。

「腫瘍マーカーが下がるのは、ふつう腫瘍が小さくなっている時ですよね」

「でも、腹水が増えている。つまり、腹膜の腫瘍は増えている可能性がある」

「少なくとも腹膜炎はよくなっていない」

「血液中にマーカーが出てくるようながんの状態ではないことは間違いないですね」

「じゃあ、まずは減ってしまっているアルブミンを補うことが一番じゃないですか?」

「アルブミンを補うには、タンパクと糖質をいっしょに摂ることですよ」

 MYさんが続けます。

「OKさんもSTさんのように自分でできることをやり続けている人なんです」

「息子さんのお弁当を毎日つくっていますし、家の中はいつでもきれいです」

「ご主人が認知症で、90歳になるお母さんが同居しています」

「その中でやるべきことをなんでもやり切っているんです」

「OKさん、食べてるんですよ。食べられるので、食事でなんとかするように言ってみます」

 MYさんがさらに続けます。

「OKさんは私にとって家族以上の人なんです」

「私が子宮がんの治療で入院していた3か月の間、毎日来てくれていたんですよ」

「それに、いつも膀胱に入れている管に感染が起こってしまって高熱が出て震えが止まらなくなった時、救急車を呼んだんです」

「その時、家族がいなくてどうしようかと思ったんですが、OKさんがいてくれたので、OKさんに同乗してもらいました」

「救急隊には家族以外の人は同乗できませんて言われましたが、私は家族同然の人ですって言って、OKさんに同乗してもらいました」

「そういう人なので、苦しい状態のOKさんに情が移ってしまって、客観的な意見が言えないんです」

 MYさんにとってOKさんは家族以上の人。自分が苦しかった時に、毎日来てくれていた人。大事な人ですね。

 そのOKさんが苦しんでいます。腫瘍マーカーが上がらないのは、血液に触れるがんがないからです。

 最悪の状態を考えると、血管のない腹膜の部分にだけがんが残ってしまっているのかもしれません。

 そうなると、抗がん剤を点滴してもがんには薬が届かないことになります。

 その場合は、抗がん剤を腹腔に直接注入するのがいいかもしれません。OKさん、どうなるんでしょうか?

(5月患者会おわり)

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