サルビアの会6月患者会(その3)

 YDさんが言います。

「むくみだけじゃなくて、両方の足の裏が冷えますね」

 それを聞いてMYさんが言います。

「私もそうです。ただ、冷えるだけじゃなくて感覚が鈍いです」

「足の裏になにかがまとわりついているような感じです」

「だから、ちょっとしたものにもつまづいてしまうんです。本当に気をつけないと転びますね」

 抗がん剤による知覚障害は足に残ることが多いようです。ほとんどの人が経験している症状です。

 リンパ腫治療後のAIさんが入ってきて言います。

「2回に分けて受けた白内障の手術が終わったので、久しぶりに来ました」

「その手術を受けるにあたって、いつものことなんですが血液内科の先生と、またちょっとしたことがあったんです」

「血液内科は6週間ごとに診察を受けてますが、目の手術後の診察日と重なっているので先生に言ったんです」

「『つぎの先生の診察日が眼科の手術後の診察日と重なってしまったので、1週間延ばしてもらえませんか?』って」

「そしたら先生は『延ばすのはまったく大変なんだから・・・』って、パソコンの画面に向かって嫌そうに言うんです」

「この先生は、診察のたびに私の血液検査のデータを見て、いつも『ああ問題ないな』の一言です」

「そしてつぎの6週間後の日を指して、『じゃあ、6週間後のこの日に来て』と言うだけなんです」

「その時もそうでした。それを1週間延ばせないかと聞いたわけです」

 AIさんが続けます。

「でも、その時は先生が珍しくこんなことを言いました」

「『私の外来には治療をして10年も経つとだいたいの人は来なくなってしまうんだよ』って」

「私はリンパ腫についてはこの先生に任せるしかないと思っているので、こう言いました」

「『私は死ぬまで先生の所へ来ますよ』って」

「すると、治療をしてもらってこの7年間、笑顔なんか見せたことのない先生が『そうか』って言って、ニコって笑ったんです」

 AIさんがさらに続けます。

「その先生は本当に血液内科のことだけなんです」

「診察の時におなかが痛いって言ったら、先生は『それは消化器内科だな』って一言で終わり」

「血液内科以外のことを聞くと、すべてそういう具合です」

「なので、それ以来この先生には余計なことは聞くまいって決めたんです」

「だから、血液のことはずっとこの先生と決めたわけです」

 AIさんにとってはリンパ腫の再発が最もこわいことです。

 それをきちんと診てもらうには今の血液内科の先生しかいないと思っているということです。

 これはがん患者の誰もが持つ主治医への気持ちでしょう。

(つづく)

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