サルビアの会11月家族会(その1)

 きょうはご主人を腎臓がんで亡くしたSSさんが最初に入って来ました。

「私が最初に来るなんて初めてだわ」

「主人を亡くして15年経ったんですよ。早いですね」

「それでも、まだ主人が死んだなんて思えないんですよ」

「どこからか、ふいっと帰って来るような気がするんです」

 あっという間の15年でしょうか。だから、まだご主人が戻って来るような気がするんでしょうね。

 大腸がん肝臓転移を治療中のOMさんが来て、検査結果を見せてくれました。

 白血球も血小板もほとんど正常に戻っていました。

 これならば抗がん剤治療が続けられます。

 ただ、OMさんは肝機能値が正常に戻っていないのが気になっています。

 でも、それは心配ありません。正常範囲から少しはずれただけですからね。

 肝臓に転移があるので、OMさんにとってはよけい気になるんでしょう。それも仕方ないことですね。

 卵巣がん治療後のYDさんが言います。

「脚のリンパ浮腫がよくなりません。どうしようもないんでしょうけど・・・」

 それを聞いて自分も脚にリンパ浮腫のある子宮がん再発を乗り越えたMYさんが言います。

「まあ、どうしようもないですね。私も同じようにリンパ浮腫で脚がむくんでます」

「この前はリンパ液が漏れだしてしまいました」

「ただ、そこが赤くなってはいませんでしたから、そのままガーゼでおおって包帯を巻いておきました」

「そこからばい菌が入るのが一番やっかいなことですからね」

 そうですね。リンパ浮腫でむくんでいると、毛穴やちょっとしたことでできた皮膚のきずなどからリンパ液が漏れ出します。

 するとなかなか止まらないんです。

 そして、実際にはそんなに多くはありませんが、やっかいなのはそこに感染を起こすことです。

 婦人科系のがんの手術後には脚にリンパ浮腫が起こりやすいんです。

 MYさんは、左腕だけじゃなく脚にもリンパ浮腫があるんですね。厄介な合併症を抱えて頑張っているMYさんです。

 ご主人を肺がんで亡くしたばかりのTNさんが言います。

「コロナがおさまらない中、夫の職場の同僚が何人かで焼香に来たいって言ってるんですが、どうしたらいいんでしょう」

「職場は東京でしたから、東京から来ることになります」

 TNさん、ご主人の四十九日が済んだわけですが、そこに来られなかった同僚の方がおられたんですね。

(つづく)

この記事へのコメント